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沈黙の春 [日記]

昨日ほどではありませんが、今日もそこそこ暑いですね。

これも地球温暖化の影響でしょうか。

あんまり騒ぎすぎるのもいたずらに不安をかき立てるだけですが、

かといって安心を決め込むのもどうかと思うし、いろいろ考えさせられますね。

温暖化に限ったことではありませんが、環境の変化には人間によるところも大きく、たとえばレイチェル・カーソンという学者がいます。

レイチェル・カーソン―「沈黙の春」で地球の叫びを伝えた科学者

レイチェル・カーソン―「沈黙の春」で地球の叫びを伝えた科学者

  • 作者: ジンジャー ワズワース
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1999/06
  • メディア: 単行本



沈黙の春

沈黙の春

  • 作者: レイチェル カーソン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 単行本


カーソンはDDTという殺虫剤が環境に与える影響を指摘した人です。

それは「生物濃縮」と呼ばれる現象が起きるからだといいます。

生物濃縮というのは、ある物質が生物の体内に取り込まれ、

それが食物連鎖を通してどんどん濃縮していくというものです。

具体例でいうと、ある汚染物質を取り込んだ海のプランクトンがいるとします。

このプランクトンは魚の餌にもなります。

当然、魚はプランクトンが取り込んだ汚染物質も同時に取り込むことになります。

プランクトンはとても小さく、個々にある汚染物質の量はたいしたことありませんが、

魚は膨大な数のプランクトンを摂取します(でないと栄養が取れませんからね)。

そのとき汚染物質もまた膨大に取り込むはめになり、このとき濃縮が起こります。

さらにその魚を鳥が食べるとどうなるか。

体がおかしくなっちゃうわけです。

体がおかしくなった鳥は以前のように鳴きません。鳴くべき季節が来ても沈黙したままです。

だからこそ、沈黙の春、なわけです。

ただ、問題は複雑で、単純にDDTを禁止すれば万事がうまくいくかというと、

これがそうでもなかったりします。

日本ではすでに禁止されていますが、

発展途上国でDDTの使用を禁じると、今度はマラリアによる死亡率が上昇してしまうんです。

蚊の大量発生を抑えられないからです。

そしてDDTにかわる殺虫剤を得る資金もない。

では限定的に使うとどうなるか。

今度はDDTに耐性のある蚊が生まれてしまうんです。

油断も隙もないですね。

そう考えると、人間も依然として生存競争にさらされているという気がします。

20世紀の世界的な課題は戦争でしたが、今世紀は環境が課題かもしれないなあと思うこの頃です。
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